21/8/7みなもと太郎師逝去。
8/20昼休み 車でおにぎりをかじりながら (個食)いつも通りTwitterを見ていたら
飛び込んできた訃報。ショックでしばし固まった。
ファン歴は さほど長くない。されど、これまでにない創作者の喪失が かなりキた。
幕末を主題とするマンガの為に、関ケ原から出発して
江戸時代を40年以上描き続けた巨匠
教科書には載らない、様々なエピソードを丁寧に描き 時間をかけ続けた為、ファンにまで
「未完に終わる」と言わしめた大作。学校教育では無味乾燥な歴史に、息吹を与えてくれた。
綺羅星のごとく 信念を貫いた風雲児たちを描き留めてくれた。
聞いたことのある単語が物語に、当時の人々の生きざまを描き、数十年・百年単位での伏線回収
起こるべくして起きた因果の数々…幕閣/平侍での立場の違い、江戸/地方 の格差、任侠道など
多角的な見識が披露されている。
歴史好きなら一度読んでみてお願い
さしあたり 江戸幕府の成り立ち~宝暦治水まで、ワイド版1~4巻。初期のギャグ路線と
中期からの劇画調が体験できて、お好みかどうかはここで判断できます。
解体新書の翻訳や出版の苦悩。主宰なのに 前野良沢なんて人 知らなかった!
才能有り余る平賀源内を自由度高く用いた、幕政への貢献by田沼意次。と、失意。
海外の情勢に対する危機感を 進言するだけでも危険なことは理解したうえで、おのおの実行に
移した 林子平・最上徳内・間宮林蔵たち。
ロシアでたらい回されても挫けず帰ってきた 大黒屋光太夫と、アメリカから戻り武士に
取り立てられたジョン万次郎。そして助けてくれた諸外国の人々。
蛮社の獄・安政の大獄・桜田門外の変 など大事件に関連する人物の生い立ちから終生。
からの、ペリー来航開国騒動で
過去の人物たちが成し遂げた功績が重大な鍵になる
SNSなどで 歴史・戦争モノ好きが集まってアレコレ喋っているのを見るのも趣味なのだが
どなたかが この作品をおすすめしていたので、TSUTAYAで数巻貸りてみたのが始まり。
読んだらドはまり、ワイド版20巻+幕末編が当時15巻くらい 全てレンタルの後に 結局
我慢できず大人買い(中古ですいません)初体験だった。素敵な出会いをありがとう!
多分 長すぎて時間をかけすぎて、コアなファンばかりが新刊を追っているかと考える。
Amazonの評価がほぼ☆4つ以上、しかし レビューは多くない。ただ そこに入れ込む人が
一定数いて、40数年の出版が成り立っていた。私も少しは貢献できただろうか。
まだまだ足りない。
維新が成るまで、西郷吉之助の最期まで続けて欲しかった。
誰か 遺志を継いで事業を成し遂げてくれまいか…
幕末の知識を ほとんど持たない私には、この後の物語を補っていく力量がなく 図書館での
情報収集が今後の課題となった。それでも 埋め合わせはできるはずもない。
糸のように絡まった人間ドラマは紡ぎ出すことができずに……
エンターテインメントとは
他人の人生を 共感・俯瞰 する事だな、と思った。結局、人間は人間が好きなのだな?
作者は「笑いは世界を救う」を信条に昭和ギャグや最先端ネタなどを取り入れていた。
せっかくの人生、笑っていないとね。